揺れた、惑わくが切り取る焼けた視界
四角い景色が連れてきた過去の自分
ただ色褪せゆく追憶に、今足りないものを拾った
痛いくらいに降りしきぐ太陽の棘
見上げては手を透かした
鈍色に輝いた雪の季節に、うるみ色の熱は消えた
あの時、無駄に背伸びをする自分がいた
あと幾年の夏を越せば大人になれる?」と指を押した
真上から見降ろせば全てが見える、嘘や醜さも全て
太陽がそう語るように思えた
幼さがおかしく、笑った
真昼の月が耳元でそっと囁いた
この時、今は二度も訪れてくれないと
大切なこと、大事なもの、拾い集めて、今を生きる
煩すぎる蝉の音さえも遠くに霞む
あの日には戻れない
分かりきったそんなことすらも息を吹き返す夜
痛いくらいに降りしきぐ太陽の棘
見上げては手を透かした
鈍色に輝いた雪の季節に、うるみ色の熱は消えた