Arigatou Wa Kocchi No Kotoba

Naotaro Moriyama

なんなんだろう この胸のもやもやは
洗い立てのタオルに顔埋めるような
小鳥が鳴いている 朝焼けのメロディ

どこまで歩いても この道は続いている
手を繋ぐよりも 指を繋ぐような

寒い夜は 寄り添い合って 星空の毛布で眠る
テーブルの向こうの笑顔 最果ての地を君と目指した
ありがとうはこっちの言葉

迷子になったのは 君なのか 僕なのか
香る花のその横 予聖たちが踊る
転がる石にさえ それだけのシンフォニー

いつしか混雑と透明は焼き上がる
夢を見るよりも 夢になりたいな

遠い空は 近くにあって 幻燈の砂漠を渡る
永遠と口にするように 千夜一夜を確かめ合った

震える音符に腰掛けて
繰りぶしを洗うせせらぎの音
アイスコーヒーが混ざらない
白と黒の間を彷徨って
さよならは彼方の空へ
途渡ざかりのホビットの鼻筋が笑う
舌打ったビスケットが大好物
穴の空いた靴から逃げ出した盲目の天使
私が私になる前に交わした
限りない世界との約束
森の木立に守られて
何もかもが輝かしく不明
例えこの身体が砂になろうとも
包まれている 音と光と温度と香り

破れた地図を逆さまに見つめる
君の笑顔をただ守りたいと心が悟る
私は木々だと木々は優
私は時だと時は優
思い出はもういらないからと
夢に七色の貝殻を探した
高高さん、四分でできた世界
林檎の木だという証拠はどこにもない
いつまでも続くと今は思う
満天の星がお休みなさいと囁いている

寒い夜は 寄り添い合って 星空の毛布で眠る
テーブルの向こうの笑顔 最果ての地を君と目指した
ありがとうはこっちの言葉

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