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Niijiro Chouchou

Hiroshi Kamiya

わすれたいかこをかばんにつめこんで
りょうてでぎゅっとかくすようにぼくはあるいていた

なにそれ？ってきみがむじゃきなえがおで
なかばむりやりうばいとりかばんをこじあけた

ぼくはおもわずめをそらして
きずつくゆうきをさがしはじめた

ジッパーのすきまからひとつ
またひとつとあふれたのは
かなしいきおくでもなみだでもなくて
むすうのにじいろちょうちょうが
ぼくらのそらをうめていく
おもわずてをのばしていまかこにふれたんだ

かわったのはきっとぼくじしんなんだ
かばんのなかはさいしょからおもいでのかたまり

あなたにもちゃんときれいにみえるの
しんぱいそうなきみのめのやさしさにきづいた

ぼくはいままでじぶんのきずで
だいじなきみをもきずつけてたね

からっぽになったかばんには
いとしいおもいでをつめよう
たとえばきょうのことふたりのゆめとか
むすうのにじいろちょうちょうが
ぼくらのそらをうめていく
ゆっくりてをのばしていまかこをみおくった

ジッパーのすきまからひとつ
またひとつとあふれたのは
かなしいきおくでもなみだでもなくて
むすうのにじいろちょうちょうが
ぼくらのそらをうめていく
おもわずてをのばしていまかこにふれたんだ
じゆうなてのひらで