ほんのちょっとだけでいい、愛をください
雀の涙程で良いのですが
涙の似合わない君は羽繕いをして
飛べない僕を置いて去って行くんだね
答えてよ、答えてよ
朧げに揺蕩う夕陽に
言葉溶かさないで
もう二度と会えないのでしょう?
曖昧なまま独りにしないで
死にたくなるから
本当は、もう解けているのでしょう
好きになってしまったことは罪ですか
伝えてしまったことが不味かったですか
美味しくなかったならポイして、それが正解でしょう
味のしなくなったガムは無価値だ
答えてよ、答えてよって
これがいかに無駄な問答なのかは
流石に理解はしているのだ
曖昧が嫌なら、僕が三行半突き付ければ済む話
それが出来ない、君を消せない
今日も君を待っている
応えてよ、応えてよ
朧げに揺蕩う夕陽が
赤く燃えている僕の記憶のようだ
遠い羽の影に串刺しにされている
故に動けないと諦めて
答えを夜に隠してしまうのだ