"まっしろなせかいには、なにもありません
そらも、ゆうめしのこんだての、いぬも、すいへいせんも
だいちも、おかあさんも、かげも、ぬくもりさえも
なにもありはしないのです
ただひとりそこにある、おんなのこをのぞいては。\"
"qualia\"
わたしはどこにいるの
だれもといにこたえない
みわたせばかなしいほど
しろいだけのせかいで
つたえたいことがあるの
だれかに、ほらだれかに
みあげてもそらはなく
たつべきじめんもない
だれのこえもきこえないこんなせかいなんのため
うそのようなわたしがここでいきをする
にじむほしをつくるのは
わたしじしんだときづく
しろのせかいいろどろう
こぼしたいろはどこまでも
そらいろかみひこうき
かぜいろしゃぼんだま
わたしにもにあうかしら
ももいろかみかざり
むらさきのとりがきて
みどりのぶらんこで
すりきれたこえならす
きいろのあめあげるわ
いろどられたせかいはにぎやかにまひしていく
それでもわたしのからだはまだうそのようで
ひとみのいろをしるには
ふれられるだれかがいるの
ここはわたしひとりきり
わたしのいろがわからない
"ねえ\"
おんなのこはちいさくよびかけました
とうぜんへんじはありません
あるのはうるさいくらいにあざやかないろたちと
けっしていしきをうることはないぞうけいもの
"これが、のぞんだもの?\"
おんなのこはわかりません
このせかいになにがあって、なにがないのか
じぶんがみているこのいろはほんとうにただしいいろなのか
そもそも、なにがただしくてなにがまちがいなのか
おんなのこのほほに、なみだがながれました
"ほんとうはたださびしかった\"
"だれかにそばにいてほしかった\"
いろのがらくたのなか
わたしのそばにあなたがいた
さしだされたそのてには
あかいあかいりんごの実
"きみににあういろだから
きみににあういろだから
きみにあげるよ\"
まどうおもいもことばも
いとしいとおもえたのなら
きっとあるいていけるわ
みちたりたいろのなかで
にじむほしをつくるのは
きみとみるせかいだとしる
しろのせかいいろどろう
こぼしたいろはどこまでも
"ねえ\"
"なに?\"
"...なんでもない\"