無数の白い吐息が君の名を呼ぶ
僕の叫び声さえかき消すほど強く
無人の白い塔では君が歌を歌う
遠くの笑い声さえ許すように高く
僕の足はなぜ動かない
僕の手はなぜ届かない
僕の手はなぜ消えてゆく
僕の隣にはなぜ君がいない
いつもの清い笑顔で君は僕を呼ぶ
大切な人と祝うのと教えてくれた夜
雪の夜の約束と君は嘘を歌う
雪色の花咲く丘に君の姿はなく
僕らのいた白い塔が
まぶしい光で照らす夜
僕の大切な君だけが
憎しみに焼かれ空に歌う
僕の足はなぜ動かない
僕の想いはなぜ届かない
僕の夢はなぜ消えてゆく
僕の明日にはなぜ君がいない