花道を薄く照らして
寄せ木細工音を奏でた
艶やかな上弦の月
雲に消えた傘もないのに
朝が来てそれが春の霜解けのように
いてついた恋がいつか熱く流れるならば
終わらない雨の中で抱きしめて
あなたが答えを隠しているのなら
変わらない声でどうか囁いて
壊れた心をせめて包んで
傾いた気持ちはやがて
秘密ばかり増やしてたこと
またひとつ「変わらないで」と
頬の紅を崩してたこと
降り続く雨がやがて洗い流した
鮮やかな色をつけた雪の椿のように
かりそめの夢がいつか覚めたなら
あなたを探してどこへと進むだろう
ささやかな願い事をしたことも
見渡す景色も忘れてくだろう
遥か遠く離れてそれはとても儚く
過去も今も全てを託していくなら
終わらない雨の中で抱きしめて
あなたが答えを探しているのなら
雪椿赤く染まる花びらに
今宵を預けて迷い続けた