水の中、蝶が舞った
艶やかで美しい鰭
私はないものを
欲しがるのは駄目でしょうか
カラフルに彩った
鱗は花弁のドレス
似合うわけないくせに
夢見るのは変でしょうか
どうして、この身体はいつも透明だ
下手なりに泳ごうか
願うだけじゃ海の月にはなれない
ただ流れて行く毎日に
サヨナラをしよう
大丈夫、誰より知っている
涙の味なら
ほら、藻掻く度に泡粒が
真珠みたいでしょう
見上げた、波打つ空の彼方
月夜見海月
届かない声だった
それでも歌を歌うのは
人魚姫を真似た
馬鹿馬鹿しい事でしょうか
そうだね、沈み続けるのは簡単だ
抵抗してみようか見苦しさも
私らしさなのだから
今日も追いつけない煌めきに
溺れそうだけの
苦しさは諦めていない
決意の証だ
きっとどんな姿形でも
ここへ来たのでしょう
ねえ、いつか、そっと誰かの世界を
照らしてみたい
冷たさも、暗闇も
孤独さえ、越えて
一つ答えを出すなら
ただ流れて行く毎日に
サヨナラをしよう
大丈夫、誰より知っている
涙の味なら
ほら、藻掻く度に泡粒が
真珠みたいでしょう
見上げた、波打つ空の彼方
月夜見海月
届け私の歌